リンパは草木の根っこと同じように人間の体全身に広がっているもので、細胞や異物が体内に入ることを防止する「免疫機能」と、体の老廃物を運搬する「排泄機能」を持っています。
リンパの流れが滞ると、正しく老廃物が排出されなくなり、顔のむくみや全身のむくみ・不調につながってしまうのです。
リンパマッサージをすることで、この流れをスムーズにできるでしょう。
今回は、小顔効果が期待できるリンパマッサージの方法やポイントを紹介します。
どの方法も簡単なものばかりなので、顔のむくみに悩んでいるのなら、ぜひ参考にしてください。
リンパマッサージで小顔効果！
すっきりとした輪郭・小顔にはスムーズなリンパが流れていなくてはいけません。
リンパの流れが滞って余分な水分・老廃物を溜めてしまうと、顔がむくんで大きく見えてしまうためです。
しかし、リンパは血液にとっての心臓のようなポンプの役割を持っている臓器がなく、リンパ自身のぜん動運動と筋肉の動きで流れています。
そのため元から血液に比べて緩やかな動きをしており、流れが滞りやすいのです。
リンパの流れをリンパマッサージで促せば、顔のむくみを改善して小顔が手に入るだけでなく、免疫力アップも期待できるでしょう。
顔まわりの重要なリンパ3つ
リンパは体中にあるものですが、顔のリンパマッサージで刺激するべきリンパは下記の3種類になります。
それぞれのリンパの場所と特徴を説明しましょう。
耳下線
耳下線（耳下線リンパ節）は耳の下部分から前方のもみあげ付近のことで、老廃物が溜まりやすい部分です。
風邪をひいた時などに腫れることがあります。
顎下線
顎下線（顎下線リンパ節）は顎の奥の首に接する部分で、顔から首へのリンパが集中しています。
顎下線のリンパの流れが滞ると、顔のむくみや二重顎につながります。
また、顎下線は肩こりや頭痛にも影響のあるリンパ節です。
鎖骨
左の鎖骨の上にあるくぼみ部分に鎖骨リンパ節があります。全身を巡った全てのリンパが最後に巡ってくるリンパ節です。
他のリンパがきちんと流れていても、鎖骨リンパ節の流れが滞っていると、老廃物はスムーズに流れません。
そのため可能であれば、顔以外のリンパマッサージを行った場合にも最後に鎖骨リンパ節のマッサージを行うようにしましょう。
リンパマッサージをする時間がない時には、鎖骨リンパ節を刺激するだけでも一定の効果が得られます。
リンパマッサージの流れ
顔のリンパマッサージはリンパの流れに沿うように、顔の中心→両耳の耳下線→顎下線→鎖骨までの動きをすることが基本です。
いくつかのリンパマッサージを組み合わせて使う時には、この順番を意識するようにしてください。
ここから、代表的な顔のリンパマッサージの方法を説明しましょう。
1.鎖骨マッサージ
ウォーミングアップとして、リンパの最終出口である鎖骨周りを温めます。
ウォーミングアップをしっかり行うことで、リンパマッサージの効果をより高くできるのです。
(1)右手を使って、左の鎖骨の上・下を体の外側から中央に向かって10回ずつさすりましょう。
(2)右の鎖骨の上・下も同じようにします。
(3)右手で左の鎖骨の上にあるくぼみを静かに押し、体の外側から中央に向かって流します。
(4)右の鎖骨も同じようにしてください。
2.耳まわりをマッサージ
次に耳下線のリンパマッサージに進みます。
耳下線のリンパマッサージは両耳同時に行って良いです。
(1)両手の人差し指と中指を開いてピースの形を作り、右手のピースで右耳・左手のピースで左耳の耳を挟んでください。その後、上下に10回こする。
(2)両手で耳たぶをつまみ、下・横・へ10回ずつ引っ張ります。力を入れ過ぎないように注意する。
(3)両手で耳たぶをつかみ、ぐるぐると円を描くように回す動作を10回繰り返す。
3.頭をほぐす
耳下線をマッサージしたら、頭をほぐしましょう。
(1)両手の指の腹をこめかみに置いて、ぐるぐると円を描くように回す。
(2)その動きを行いながらつむじに向けて指を移動させ、頭皮をほぐす。
4.首まわりをほぐす
最後に首回りをほぐし、鎖骨に向けて流していきます。
(1)右に首を傾け、右手で左の耳の下のくぼみをさすり、左の肩先に向かって10回流す。
(2)反対側も同じように行う。
(3)左耳の下のくぼみに右手の指を入れ、鎖骨の中央に向かって10回さする。
(4)反対側も同じように行う。
顔のリンパマッサージのコツ
顔のリンパマッサージは数分で行えるため、習慣化させやすく、そのやり方も簡単に覚えられるでしょう。
顔のリンパマッサージのコツを知って、よりその効果を高くしてください。
優しく肌上からなぞる
リンパは表皮のすぐ下にあるため、優しくさするだけでその流れを良くすることが出来ます。その他のマッサージと違い、ぐいぐいと力を入れて行ってはいけません。
特に顔の肌を強く擦ってしまうと、炎症を起こしたりシミが濃くなってしまうことがあります。
リンパマッサージは、肌の上からなぞるように、優しいタッチで行ってください。
基本的には、人差し指の中指2本か親指以外の指4本を使ってマッサージをすると、無理な力が入りにくくなります。
血行が良いお風呂上がりに行うと最適
リンパマッサージは血行の良い状態で行うと、よりリンパが流れやすくなります。
そのため、お風呂で体が温まったタイミングのマッサージがより効果的でしょう。
そうでない場合には、リンパマッサージ前に両手をこすり合わせて手を温めておくと良いです。
リンパ節に老廃物を流すイメージをする
リンパマッサージは「老廃物を流す」ために行うものです。
ただリンパを押す・揉むのではなく、リンパの中継地点であるリンパ節に向かって老廃物を流すイメージを持ちましょう。
リンパ節は、老廃物や細菌など体に有害なものをろ過してくれる役割があるため、リンパマッサージをリンパ節に向けて行うことで、よりスムーズに老廃物が体外に排出されやすくなるのです。
顔以外にも頭、首、肩こりもほぐす
リンパの流れは顔だけでなく全身に関係しており、顔以外のリンパの滞りによって顔色が悪くなることもあります。
そのため、顔のリンパマッサージとともに頭・首・肩のこりもほぐしましょう。
時間に余裕があれば、全身のリンパマッサージをするのも効果的です。
リンパの流れがスムーズになれば、今抱えている体の不調を改善できる可能性もあり、ダイエット効果も期待できるでしょう。
リンパマッサージ後はコップ1杯の水分をとる
リンパマッサージの後は、体内の水分の流れが良くなっています。
コップ1杯の水分を取るだけで、よりその流れをスムーズにできるでしょう。
この時の水分は、体を冷やさない常温か温かい飲み物を選んでください。
ジュースや冷たい飲み物を飲みすぎると、冷えやむくみの原因になるため、注意が必要です。
まとめ
リンパマッサージでむくみを改善し、小顔効果を得るための方法を紹介いたしました。
リンパマッサージは毎日数分で行えるものなので、簡単に習慣化させることができます。
老廃物の溜まりにくい体が手に入れば、さまざまな体の不調の改善・予防になるでしょう。
毎日の生活の中で、リンパの流れを意識できるようにしてください。
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