便秘になると体に老廃物が溜まり、ダイエット効果を感じにくくなってしまいます。しかし、下痢もダイエット・健康に良くありません。
下痢になると排出された分の重量が減り、一時的に体重が減ったように感じると思いますが、それは痩せたことにはならないのです。ダイエットされている方の中には便秘を避けるために下剤を使う方もいるようですが、そのようなダイエットは腸内環境を悪くしてしまいます。
この記事ではダイエットと下痢の関係と、下痢を改善するために行うべきことを紹介しましょう。腸内環境を整えて、健康的に体重を減らしてください。
下痢でダイエットは期待できない
まずは、下痢によってダイエットが成功しない原因について、詳しく説明しましょう。
体重が減るだけで体脂肪は減らない
冒頭でもお伝えしたように、下痢をすると一時的に体重が減りますが、そのほとんどは水分であり、脂肪が減少したわけではありません。
そのため、下痢をした後に水分を飲めば元通りの体重になるでしょう。
また、下痢によって必要な栄養素が不足すると、体の代謝機能が低下して太りやすくなってしまう恐れもあります。
腸内環境が悪くなり負の連鎖
人間の腸内には多くの腸内細菌が生息し、人それぞれ違った環境を持っています。それらの腸内細菌は腸を良い状態に整える善玉菌・腸の働きを悪くしてしまう悪玉菌・優勢菌に味方する日和菌に分かれ、善玉菌の方が悪玉菌よりも多い状態が理想的な腸内環境です。
便秘や下痢は悪玉菌が優勢になってしまった時に引き起こされ、その問題のある状態が続けば、さらに腸内環境が乱れていきます。
下痢を改善してキレイにダイエットする方法
下痢になってしまう原因は人によって違い、いくつもの原因が関係している場合もあります。ここでは一般的な下痢の改善方法を紹介しましょう。
特に下痢になりやすい方がダイエットを成功させるためには、まず下痢が続かない環境を整えてください。
体を冷やさずに、適度な運動をする
「お腹が冷えると下痢になりやすい」という方は多いと思います。冷えによる下痢は、外側からお腹が冷えて下痢を引き起こすパターンと、胃腸が弱ることでお腹の内側から体が冷やされ下痢につながるパターンがあります。
お腹を冷やさないためには、体が温まるような適度な運動をしてお腹を内側から温めたり、腹巻などの活用で外側からお腹を温めたりすると良いでしょう。
特に女性は下半身が冷えやすいため、寒い環境に行かなくていけない時にはカイロなどに頼るという手段もあります。
生活リズムを整える
腸内環境を整えるためには生活習慣の改善も欠かせません。特に気をつけるべきことは、睡眠・適度な運動・朝食を食べる習慣です。
適度な運動については先ほどもお伝えしましたので、ここでは睡眠と朝食について紹介します。
質の良い睡眠がしっかり取れていれば、人間の体は眠っている間に副交感神経が働いて便を動かし、起床後に排便が起こるようになっています。
しかし、睡眠不足・睡眠の質が悪くなってしまうと、そのバランスが崩れて大腸が正常に働かなくなるのです。
また、朝食を食べることで朝が収縮運動を始め、さらに排便が促されます。睡眠と朝食はどちらもスムーズな排便のために必要なのです。
ストレスをためないようにする
ストレスは腸内環境に直結しないように感じられるかもしれませんが、ストレスによって自律神経が乱れると、腸や胃腸の機能も低下します。
ストレスでお腹が痛くなる・ストレスで食欲がなくなるという不調は、このために起こるのです。
ストレスをゼロにすることは難しいですが、ストレスを発散できる手段を見つけ、体だけでなく心も休ませる習慣をつけましょう。
可能な限り毎日入浴やマッサージをして、リラックスのために時間を割くことも大切です。
腸内環境を整える食事を意識する
腸内環境は食事の内容にも左右されます。腸内環境を整える食事を取るためには、善玉菌を含む食材・善玉菌の餌にある食材を摂取すると良いでしょう。
具体的には、ヨーグルト・納豆・キムチ・味噌・チーズなどの発酵食品が善玉菌を多く含んでいます。
善玉菌の餌はオリゴ糖や食物繊維が当てはまるため、キノコ・海藻・根菜類・バナナ・大豆製品・ゴボウ・アスパラガスなどを食べるのも良いでしょう。
ただし、すでにお腹の調子があまり良くない時に消化が良くない食材を食べると、より状況を悪くしてしまう場合もあるので注意してください。
下痢の時に避ける食べ物・飲み物
実際に下痢になってしまった状態の時は、食べるものに注意して腸内環境を整えなくていけません。
下痢の時に避けるべき食べ物は次のようなものです。
刺激が強い食べ物
下痢になっている状態の腸を刺激してしまうと、さらに下痢を長引かせてしまう恐れがあります。下痢が治るまでは辛いもの・コーヒー・アルコールを避けるべきでしょう。
冷たい食べ物・飲み物
先ほどもお伝えしたように、お腹の冷えは下痢につながる原因です。暑い時期であってもお腹の調子が悪い時には、冷たい食べ物・飲み物を避けましょう。
特に飲み物は体の冷えを招かないために、日常的に常温以上のものを口にする癖をつけると良いです。
食物繊維の多い食べ物
腸内環境を整える食生活の項目で食物繊維をお勧めしましたが、食物繊維は消化が悪いために、すでに下痢になってしまっている状態の時には避けるべき食べ物です。
本来は積極的に取り入れるべき食材なのですが、自分の体調に合わせて摂取を考えるようにしてください。
特にキノコやゴボウは、お腹の調子が悪い時に食べない方が良いでしょう。
ガスを発生させる食べ物
ガスを発生する食べ物とは、芋類・栗・かぼちゃなどのことです。下痢の状態でガスが発生しやすい食べ物を摂取すると、ガスが腸を刺激し下痢を悪化させてしまうでしょう。
下痢の時に摂取したいもの
次に、下痢になってしまっている時に口にするべきものについて説明します。
お腹の調子が悪時には何を食べれば良いのか悩んでしまうと思いますので、ぜひ参考にしてください。
水分
自分では気がついていなくても、下痢の時には多くの水分・ミネラルが便とともに排出されています。そのため、水分・イオン飲料を温めて積極的に摂取しましょう。
下痢が辛い時には水分を避けてしまいがちですが、腸内環境を整えるためにも必要なことです。
もちろん一度に大量に飲むのではなく、少しずつ小分けにして体に水分とミネラルを補給してください。
ペクチン
ペクチンは果物に含まれる成分で、便の硬さを正常な状態にする効果があります。特にりんごに含まれる成分であるため、冷えていないりんごやりんごジュースを飲むと良いでしょう。
りんごをレンジで軽く温めて食べれば、より消化しやすくなります。
乳酸菌
ヨーグルトや甘酒に含まれる乳酸菌は腸内細菌のバランスを整える役割があります。ヨーグルトが苦手な方は、乳酸菌入りのドリンクを活用しても良いですが、どちらの場合も冷えた状態で摂取しないように注意してください。
また、サプリメントを活用するという手段もあります。
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まとめ
下痢をして体重が減ると、つい嬉しくなってしまう方もいると思いますが、実際にはその状態でキレイに痩せることはできません。
むしろ腸内環境の悪化によって、体を不健康かつ痩せにくい状態にしている恐れもあるのです。
この記事で紹介した方法を参考に腸内環境を整え、下痢や便秘のない状態でダイエットを行いましょう。
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