毎日の生活に気軽に取り入れられるストレッチは、おすすめのダイエット方法です。また、ストレッチの習慣を身につけることは、健康にとってもさまざまなメリットがあります。
正しいやり方さえ理解できれば、今日からでも実践可能なストレッチ。ここでは、ダイエットに効果的なストレッチの方法を詳しくご紹介したいと思います。
ストレッチにはどんな効果がある？
ストレッチによって得られる効果には、以下のようなものがあります。
基礎代謝がアップする
ストレッチによって間接や筋肉が柔らかくなると、可動域が広がります。その結果、歩く・しゃがむ・伸びあがるといった日常動作の一つ一つが大きくなり、脂肪を燃焼しやすい体を作ることができます。
また、ストレッチは姿勢の改善にも有効です。正しい姿勢をとることで全身の筋肉がまんべんなく使われ、基礎代謝がアップしてダイエット効果を得ることができます。
体が硬くなっていたり、姿勢が悪かったりすると、全身のバランスが崩れて運動能力が低下してしまいます。ストレッチにはそのような状態を予防・改善する効果があるのです。
冷えやむくみが改善する
ストレッチは冷えやむくみの改善にも有効です。関節や筋肉が硬くなり血流が滞ると、冷えやむくみといった症状が現れます。冷えやむくみがあると脂肪が燃焼しにくくなり、その結果余分な脂肪が蓄積され、さらなる冷えやむくみを生むという負のスパイラルに入り込んでしまいます。
ストレッチによって間接や筋肉をほぐし、血流を促すことで、そうした流れを断ち切ることができるのです。
特におすすめなのが背中のストレッチです。背中の柔軟性を取り戻すことで、基礎代謝のアップや血流の改善が期待できます。
太りにくい体質になる
前述の通り、ストレッチによって間接や筋肉の可動域が広がると、運動能力がアップして太りにくい体質になります。
また、代謝を促す役割を担い、アンチエイジングに効果のある「成長ホルモン」は、夜22時～夜中2時頃に最も多く分泌されます。就寝前にストレッチをすることで心身がリラックスすると、副交感神経が優位になりぐっすり眠ることができます。
快眠によって成長ホルモンがしっかり分泌されることで、太りにくい体質を作ることができるのです。
食べすぎを予防する
ダイエット中は、好きなものを食べられないというイライラから、ストレスを溜め込んでしまうケースも少なくありません。ストレスが溜まりすぎると、その反動で過食に走ってしまう恐れもあり注意が必要です。
ストレッチによるリラックス効果で副交感神経が優位になると、食事制限のイライラが軽減され、ストレスによる過食を防ぐことができます。また、交感神経と副交感神経のバランスを整えることで、過食欲求を抑える効果も期待できます。
ダイエットに効果的なストレッチのポイントとは
ストレッチの効果を最大限に引き出すには、正しい方法を知っておく必要があります。ここでは、ダイエットに効果的なストレッチのポイントを詳しくご紹介します。
正しい姿勢で行う
ストレッチは正しい姿勢で行いましょう。姿勢が歪んだままだと、十分なダイエット効果を得られないばかりか、間接や筋肉を痛めてしまう恐れがあります。
また、強引に体を伸ばそうとすると思わぬケガを負うリスクもあります。ストレッチを始めたばかりの頃は体が硬くて当たり前。お手本通りにできなくても問題ありません。無理はせずにイタ気持ちいい範囲でおさめることが大切です。
動作をゆっくり行う
一つ一つの動作をゆっくり行うことも、効果的なストレッチのポイントです。反動をつけて勢いよく体を伸ばすと、間接や筋肉を痛める原因になります。また、痛みを感じるほどストレッチをすると、却って関節や筋肉が硬くなってしまう場合もあるので注意が必要です。
ストレッチを行う際は、呼吸を吐きながらターゲットの部位をゆっくりと伸ばし、約10～30秒そのポジションをキープするようにします。最初の内は短い時間しかキープできなくてもOK。毎日続けていく内に、少しずつ長い時間体を伸ばすことができるようになっていきます。
効果の出やすいタイミングで行う
ストレッチに最適なタイミングは、求める効果によって異なります。代謝をアップさせたいなら朝のストレッチがおすすめです。ストレッチを行うことで代謝が活発になり、日中の脂肪燃焼を促すことができます。
一方、リラックス効果を得たい場合は入浴後や就寝前にストレッチを行うと良いでしょう。入浴後は体が温まっているので、初心者でも無理なく関節や筋肉をほぐすことができます。また、就寝前にストレッチをすることで心身がリラックスし、質の良い睡眠をとることができるのもメリットです。
今日から実践できるストレッチメニューを紹介！
ストレッチは、正しいやり方さえ分かれば、特別な道具がなくてもすぐに実践することができます。ここでは、今日からでも実践できるストレッチメニューを部位別にご紹介します。
お腹のストレッチ
お腹のストレッチでおすすめなのが「ウェストひねりストレッチ」です。お腹まわりの引き締めやくびれを作ることに効果的です。
仰向けに寝て両膝を持ち上げ90度に曲げつつ、両手を肩の高さで横に広げます。深く息を吐きながら両膝を右の床近くまで倒し、そのまま20秒キープしてください。元の姿勢に戻ったら次は反対側に倒します。これを3セット繰り返します。
脇の下のストレッチ
脇の下の「はみ肉」解消に効果的なのが、大胸筋や小胸筋を鍛える「蝶々ストレッチ」です。脇の下だけでなく二の腕の引き締め効果も期待できます。
両手を45度上方に広げて深呼吸をし、次に45度下方に広げてもう一度深呼吸をします。しっかり背筋を伸ばし、腰を反らないように注意しましょう。この動作を10回繰り返します。
腹式呼吸ストレッチ
腹式呼吸とは、お腹を膨らませたり引っ込めたりする呼吸方法のことです。腹部の筋肉を使うためお腹まわりのダイエットに効果があるほか、リラックス効果も得ることができます。
仰向けに寝て膝を立て、片手をお腹にあてて、3つ数えながら鼻で深く息を吸いお腹を膨らませます。次に6つ数えながら息を吐き切ります。この動作を5セット繰り返します。
股関節のストレッチ
股関節が硬くなると、冷えやむくみを引き起こし太りやすくなるだけでなく、腰痛・生理痛・便秘などの原因にもなります。ストレッチによって股関節の可動域を広げることで、これらのトラブルを解消することができるのです。
あぐらをかき、右足を足一つ分前に出します。次に、息を吸って背中を伸ばし、吐きながら上体を前に倒します。その姿勢で骨盤を意識しつつ体をゆらゆらと揺らします。体をゆっくりと起こしたら、反対側も同じように行います。
お尻のストレッチ
お尻のストレッチによって骨盤や股関節の歪みを整えることで、体全体のバランスが良くなり代謝を活発にさせる効果が期待できます。また、たるんだお尻を引き締めてスタイルアップも狙える一石二鳥のトレーニングメニューです。
正座をして上体を軽く前傾させ、両手を頭の少し前につきます。次に、左足を後ろに伸ばし、右足は膝を外側に開きます。その姿勢をキープしたまま息を吐き、骨盤と床を並行にするイメージでお尻を下げたら、ゆっくり左右に振ります。反対側も同様に行います。
太もものストレッチ
冷えやむくみによって血流が滞りがちな太ももは、脂肪がつきやすい部位です。太ももの筋肉をしっかり伸ばすことで、足痩せ効果を得ることができます。
手足を伸ばして四つん這いになり、右手の横に右足を出します。そのポーズのまま、左足を後方に向かって伸ばし、前もも・内ももをしっかりストレッチしてください。反対側も同じ動作を行います。これを左右2セットずつ繰り返します。
背中をほぐすストレッチ
背中の筋肉をほぐすと全身の血行が改善され、脂肪の燃えやすい体を作ることができます。さらに、背中のシルエットを引き締めることで若返り効果も期待できます。
正座をして、背中を丸めながら上体を前に倒します。両肘を床につけたら肩の力を抜き、そのままのポーズで少し休みます。次に両手を顔の横につき、静かに体を起こします。
首回し・耳回しストレッチ
顔まわりのストレッチには、むくみや二重顎の解消、小顔効果などのメリットがあります。体のストレッチだけでなく、顔まわりのストレッチも日々のメニューにぜひ取り入れてみましょう。
顔の筋肉をほぐす首回し・耳回しストレッチでは、まず首を時計回りに大きく5回まわします。同様に、反対方向にも5回まわします。次に耳を指でつまみ、耳全体をまわします。持つ場所を少しずつずらしながら、この動作を何回も繰り返します。
舌ストレッチ
加齢と共に進行しがちな二重顎。顔のたるみは見た目年齢を一気に老け込ませてしまいます。そんな二重顎を解消してシャープなフェイスラインを作るのに有効なのが舌ストレッチです。
鎖骨の上に両手を重ねて当て、上を向いてしっかり首を伸ばします。そのまま天井に向かって舌を伸ばし、20秒ほどキープしてください。次に手の位置を右にずらして、左上に舌を伸ばし、20秒ほどキープします。反対側も同じ動作を行います。
顔まわりのストレッチ
顔全体の引き締めに効果があるのが、顔まわりのストレッチです。前述の舌ストレッチと同じく、たるんだフェイスラインをシャープにして若々しい見た目を維持したい方におすすめの方法です。
やり方はとても簡単。顔を正面に向けたまま顎を後ろに引きます。この際に体は動かさず、顔だけを動かすようにするのがポイントです。どうしても体が動いてしまう場合は、壁に背中をつけて行うと良いでしょう。この動作を10回繰り返します。
ストレッチでのダイエットに失敗するケースとは
ストレッチはダイエットに効果的ですが、方法を間違えると失敗してしまうこともあります。ストレッチでのダイエットに失敗するのは以下のようなケースです。
筋トレとの違いを理解できていない
ストレッチも筋トレも、どちらも筋肉に関係するトレーニングではありますが、その目的はまったく異なります。
筋トレが筋肉に負荷をかけて成長させるトレーニングであるのに対して、ストレッチは筋肉をほぐして代謝を促すトレーニングです。この違いを理解していないと、ストレッチでのダイエット効果を十分に得ることはできません。
力が上手く抜けていない
ストレッチの効果を得るためには、体の力を抜いてリラックスする必要があります。関節や筋肉に力が入ったままだと、体が十分にほぐれないだけでなく、筋などを痛めてしまう恐れもあります。
ストレッチでのダイエットを成功させるためには、呼吸を整えて体の力を上手く抜く方法も身につけることが大切です。
張り切りすぎて続かない
ストレッチでのダイエットは、スタートしてすぐに結果が出るわけではありません。毎日継続することで、少しずつ体質を改善していくのがストレッチの特徴です。
早く結果を出そうとして張り切りすぎてしまうと、体を痛めたり、なかなか思うように体重が減らず挫折してしまったりする可能性があります。
十分な結果を得るまでにはある程度の時間がかかるという点を、あらかじめ理解しておくことが必要です。
ダイエットには食生活や運動も大切！
ストレッチは体の柔軟性を高め基礎代謝をアップするのに有効ですが、さらなるダイエット効果を得るためには、食生活の改善や運動習慣を身につけることも大切です。
バランスの良い食事を心がけたり、ウォーキングやジョギングなどの運動を日常的に行ったりすることは、ダイエットだけでなく健康にとってもプラスになります。
日々のストレッチに併せて、こういった要素も生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
ちょっとした隙間時間にも行えるストレッチは、忙しい方にもおすすめのダイエットメニューです。ストレッチで体をほぐすことは、痩せやすい体作りに役立つだけでなく、健康面や精神面にもさまざまなメリットをもたらしてくれます。
こちらにご紹介した内容は、寝起きや就寝前、そして家事や仕事の合間にもお試しいただけるメニューばかりですので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
日常の生活にストレッチを取り入れて、健康的ですっきりとした毎日を送りましょう。
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